IKKO.TORCIDA

絵描き/Painter「IKKO/一航」Official Web[ www.ikko.info ] /blog news&diary/Jugamos con la vida!!!


記憶 喪失 VoL.02

第一話はこちら
PM8:00
UYUNIで出会った友人達とピザとビールを食べ終え、人で溢れかえるバスターミナル内で、男は歯を磨いていた。
バスに乗ると、しばらく歯も磨けないからだ。
中南米のバスは油断がならない。
どう油断ができないかというと、まず室内の気温が読めない。
アホみたいに熱いときもあれば、キチガイみたいにクーラーを効かせている時もある。(どちらかというとキチガイの時が多い。)
特に、夜行バスの場合は、この寒暖の予測を間違うとエライ目に遭う。
なので、常に防寒具は必需品で、バスに乗るときは、たいてい二つあるバックのうち、青い方のバックに「ダウンジャケット」と「「歯ブラシ、パソコン、本」を入れ車内に持ち込み、残りをもう一つの黒いバックパックに入れ、預けていた。
今回も歯ブラシは、ひどく古びた青いボストン型のバックの方に入っていて、そこから取り出した。
歯も磨き終え、混雑の中をキョロキョロ
時計を見る。PM9:00
男「まだー?」
おばちゃん「次来るよ」
ガヤガヤ
バキッ!
「キャンッ」
野良犬がおばちゃんに蹴られる
ザワザワ
ドスドスドス
ブロロロ~ン
おばちゃん「あれよ」
男「ウス!」
やっと来た。
あー、これでSANTA CRUZまではなんとか行けそうだな、ADIOS UYUNI!
いつもと同様「黒いバックパック」を預け「青いボストン型バック」を車内に持ち込み、男は少し遅れてやってきた「地獄経由POTOSI行き」へ乗車した。
続く・・・

記憶 喪失 Vol.01


「Tiene para Cochabamba??」
「No」
「A Que hora sale el proxima autobus?」
「Manana」
「・・・明日かよ」
返ってきた答えと、ぶっきらぼうな態度に首をかしげ舌打ちをした
「後9日か・・・」
男はウユニ塩湖で有名なBOLIVIAの小さな町UYUNIのバスターミナルにいた。
バスを乗り継ぎ、12/29から始まるサルバドールの年越しパーティーへ向かおうとしていたのだ。
南米は広い、地図の一センチを進むのに何時間、時には何十時間、酷い時には何日もかかる。
間に合わないと思い、一回は苦労してバスとほぼ同額の「Santa Cruz → Sao paulo」間の格安エアチケットを取ったのだが、空港使用料の$60をケチるためにキャンセルしていたのを今になって後悔しはじめていた。
29日は無理としても、大晦日の前日12/30にはサルバドールに着きたい、その為にはどうしても今日中にUYUNIを出発しCOCHABAMBA経由SANTA CRUZへ向かいたかったのだ。しかし、チケットが無い。
SANTA CRUZからは列車でブラジル国境の町PUERTOS ARESまで行って国境を渡り、CORUMBAからSAO PAULOへは高速バスで22時間、SAO PAULOまで行ってしまえば、約一日でSALVADORまで到着できるのだが、 年末という事もありバスチケットが取れるか分からないので、一日でも早くSAO PAULOに着きたかった。
何軒か周り、人で溢れ返るターミナル内のバス会社で食い下がっていると、横に居たおっちゃんが
おっちゃん:「どこまで行きたいんだ?」
男:「サンタクルスっす」
おっちゃん:「ポトシ、スクレ経由でも明日昼には着くぞ」
男:「え?ほんと?それならチケットある??」
バス会社のおばちゃん:「あるわよ」
男:「ラッキー!」
どうやら、POTOSI、SUCRE経由では乗り換えも多くなり、時間がロスするかと思っていたが、上手く乗り継げば明日昼には目的のSANTA CRUZに到着できるようだ。
現在PM6:00
出発まで二時間ちょい。
男はすっかり機嫌を良くして、ビールを飲み始めた。
この後に始まる悲劇も知らずに・・・・
続く・・・


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